Home / 通信バックナンバー / No.86(2018年夏) / 早期教育に侵されている保育・教育業界

早期教育に侵されている保育・教育業界

田中 英雄 

過日卒園前のあわただしい時期に保護者会を開いた時の事である。集まった保護者の中で昨年小学校に入学した一年生の親たちが子供たちの様子を吐露してくれたが、困惑した表情から何ができるのかと考えさせられる。垂水区のある小学校に行くと周りの子供たちのかなりが読み書きが出来てしまうものだから当園の卒園児のS君はその地域の学習支援センターに行くように指導されているとの事である。S君は元気に育った子供でなんでそんなところに行かなければならないのか理解しがたい。保育園でも必要に迫られてひらがなや漢字を読める子供がいるけれども積極的に教えはしない。そんなことより自分の関心のあることに集中することや友達を大切にできること、そして何より自己肯定感が育っていることが大事である。同じ小学校に行っているもう一人の子供がこの頃学校に行きたくないといっている。その親たちが生活する地域にある幼稚園が早期教育を標ぼうする所であることを指摘していた。幼児教育をしているところで英語や絵画や体育の専門家を呼んでそれを売りにしていることが多いのが実情である。
時あたかも2020年から子供の興味関心を大事にする対話型のアクティブ・ラーニングが文科省の方針で始まる。
大量生産を可能とする知識・技能を一律に習得する伝達型の教育はグローバル経済の下では行き詰まっている。
この方針が文科省の上からの指導だからと言うのでなく子供たちを真に生かす方針として現場の工夫が期待される。

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