事件の要因

正教員と臨時講師の違い

高橋 智子

 35歳から高校の臨時講師(国語と社会の免許あり)を20年以上続けて60歳近くになった女性の教え子がいる。彼女から聞いたことで記憶に残っていることを書いて彼女に見てもらったら「私が書く」と言ってFAXで送ってくれたので、ここに、彼女が送ってくれた文を中心に、私の所感も交えながら主題の文を記す。

正教員と臨時講師の違い

給料面

  • 臨時講師はある程度の年月がくれば昇給は頭打ちに。
     1級82号給で何年間か頭打ちになる。
     2級になると臨時講師から臨時教諭となるが待遇は講師と教諭の差は感じなかった。
  • 雇用保険がないので毎年、17万円程度の退職金と3月31日か、4月1日に空白の1日が生まれる。

雇用面

  • 1年ごとの契約社員と同じ。しかも半年毎に辞令交付を受ける。
  • 管理職によっては次の雇用場所を確保してくれない場合も当然ある。
    彼女の場合、視覚特別支援29年3月で退職し5ヶ月間失職。
    雇用保険がないため失業保険なしで無収入になる。
    失職した場合、国保、国民年金になるため、国保は前年度の収入なので失業しているにも関わらず、非常に高い。月額4〜5万かかったので驚いたとのこと。
  • 年休は半年で10日(取らなかった分は繰り越すことができなかった)
  • 学校厚生会には当然入れないので特典は受けられない。

仕事面

  • 若い臨時講師は年次付き(副担任)などが多いが、彼女の場合、Y高校で1年間しか副担任になったことがない。教務・総務などほとんど正教員と大差はなかった。
    教務は春休み出勤し、時間割を作成する。
  • K高校では2年間、総合学科推進部で学年1週間に2時間240名の教案を立てていた。
  • Y高校(1年)、H高校(3年)、A高校(1年)、視覚特別支援(3年)は担任。
  • 非常勤講師は定期考査の問題作成をすることは基本ないが、学校によっては作成する。
    (その時は、作問に1時間、クラスの採点に1時間程度の加算で時間給を計算する。40人分の採点は1時間では不可能)
  • 臨時講師は当然、定期考査の問題作成をする。
  • 彼女の場合、3年間入試問題作成を3年間行った。(視覚特別支援学校)
    夏休みに問題を作成するので長期間夏休みは拘束される。
  • 特別支援では特支の免許がなくても働かされる。
  • 彼女の場合、視覚特別支援学校では、3年間は高等部で、全盲、弱視、知的の生徒の担任。
    最後の1年は、免許のない幼小学部で3歳児の担任を1年間させられた。3歳で歩けない。しゃべれない。知的、弱視で自閉症気味。
  • 視覚特別支援学校では、3歳から途中失明で国家資格(按摩・鍼・灸)をとる成人までいるため、1年間は、知的、肢体の免許と幼稚園免許、小学校免許なしで働いた。
  • 特に、専門知識もないまま1年間は国語、社会の免許とはかけ離れた1年だった。
  • 部活動に関しては彼女自身が主顧問になることは少なかったが(指導できないため)、当然指導ができるとなると主顧問になるのは当然で、土日の出勤も当たり前。
  • 住居手当に関しては申し出ない限り、出してもらえない。(Y高校の時は知らなかった)
  • 研修に関してはなかなか参加させてもらえない。(出張旅費の関係で嫌がられる。自費で)
  • 同僚が足をひっぱって行かせないこともある。(たとえば、回覧を回さなかったという嫌がらせも視覚特別ではあった)
    以上が、彼女が送ってくれたFAXの内容である。

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