石田僚子さん追悼10周年記念文集

今の私のおもい

泉 迪子

 「追悼記念文集」作成の為、文を募る呼び掛けがあった時、即座に書けないと思った。震災で人生のパートナーをうしなったからである。文は下手でも以前の私は感じた事、体験した事をマスメディア、ミニメディアを通して書く機会が多くあった。しかし震災以後、一切書けなくなった。昨年10月、某新聞社からの依頼で「震災私の5年」と題する文をかなりのエネルギーを使った書いた。心の中の想いなど文字に表わせず、事実だけを書き綴った。経緯は省くが新聞社との闘いの中で泉もどきの文が紙面に載った。疲れ切った心に追い討ちをかける様にタイトルは文中一言も使用していない、あえて避けた文字が付けられていた。人間としての尊厳が侵された事に対し深く傷つき、抗議文を、このシリーズに携わったスタッフ宛に出した。記者連名でワープロでなく手書きの返答があり内容も誠意あるものだったが、今もまだ痛みは残っている。当事者と他社の感覚の違いを知らされた。
 編集者の所さんに書けないと伝えた時、そのことを書いて下さいと云われ、この様な文になった。
 10年目の7月6日は自宅で静かに石田さんのご冥福をお祈りしようと思っている。

Last Updated on 2020年8月21日 by manager

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